萩尾望都SF原画展 大阪会場レポート

2022年9月9日(土)~9月19日(月・祝)に開催された萩尾望都SF原画展大阪会場のレポートです。閉会して1ヶ月以上経過し、今更感ですが、記録として残しておきます。
展示内容についてはこちらに。完璧ではないのですが、一応一枚一枚チェックしています。
萩尾望都SF原画展 > 大阪会場(萩尾望都作品目録)

9月17日(土)と18日(日)に行ってきました。会場は大阪の少し南方、大阪天王寺駅と阿部野橋駅があびこ筋という道路を挟んで隣接する街にある、規模の大きな百貨店をベースにした「あべのハルカス近鉄本店」。こちらのウイング館4階第2催会場です。気をつけていましたが、簡単には行けなくて初見だと百貨店の広さ複雑さに圧倒されてしまいます。それはトークイベントの時に更にそう感じましたが、それはまた別のレポートにて。

デパートの催し物会場ですと、美術館より閉館が遅くて助かりますが、狭いことが多く、今回も展示数を減らしていました。一方で少し原画が増えています。「百億の昼と千億の夜 完全版」を制作したので、その際にカットやカラー原画が入ったので、そちらから展示にも新規に原画が追加されました。

新規追加原画

「百億の昼と千億の夜 完全版」のp24~31の2色カラーが追加されています。31ページ、秋田文庫ではモノクロになっていましたが「完全版」はカラーなので、今回の原画展ではそちらが展示されていました。原画は全部で16ページも追加されていました。他にも「チャンピオン」の表紙に載ったときのカットなど4点ほど追加されていました。

これまでにあったのに、今回の会場でないもの

  • キャベツ畑の遺産相続人
  • 「兇天使」のセット
  • 精霊の森
  • ハーバル・ビューティ
  • ベリル
  • 海のアリア「世界征服友の会」「ひとさらい」扉絵
  • いたずららくがき
  • 西風のことば
  • トレマリスの歌術師 表紙画
  • サロメ200Xの本編2ページ
  • 雨の夜―ウラノス伯爵の本編2ページ

タペストリー

今回、会場がデパートの催し物会場で、高い衝立で全体をぐるりと囲んでいたためか、ここにタペストリーがずらっと並んでいました。入口からは見えない位置にもタペストリーがありました。東エレベーターから上がってきて、ぐるっと回り込んで会場入口から入れば全部見られます。

「スターレッド」の扉絵が立体写真撮影の方にはありましたが、タペストリーとしてはなかったです。
タペストリーは今回は上記のような理由で外の方にほとんどあり、会場の中には「スターレッド」の表紙と「百億の昼と千億の夜」の阿修羅。それから「銀の三角」の「ミューパント-の歌」と「夢狩りの夕べ」は外と中に両方あったので、複数つくったんだなということがわかりました。

その他

  • 「11人いる!」が「東の地平・西の永遠」とごちゃごちゃにならず、順番になっていたのがよかったと思います。サイズの違う絵も多いので、わりと毎回苦労していたような気がします。
  • 二次資料の方ですが、『別冊少女コミック』の1975年9月号は以前ありましたが、それに追加して1975年10月号までありました。「11人いる!」の掲載号なのですが、萩尾先生の表紙画でもないし…と画像は載せていません。なぜこの表紙の雑誌をあえてボックス内であっても展示したのか、悪いというわけではないのですが、ちょっと不思議な気はしました。
  • また二次資料「百億の昼と千億の夜」のあたりのケースのメモが見当たらなくて。ケースあったはずなのですが、プロットだけだったかどうかあやふやです。申し訳ありません。
  • 原画の解説のところですが、「百億の昼と千億の夜」の初出の号が以前にあったものを修正して一つずつずれて記載されていました。私は『週刊少年チャンピオン』の切り抜きをもっています。確かに雑誌まるごとではないのですが、毎回「次号○号に!」とあるので巻号としては間違ってないと思うんです。あえて変更した意図はなんだったんだろうと。国会か米澤に確認に行った方がいいのかなとは思っています。

最後に

この原画展、コロナ禍があったため随分と長くなりましたが、秋田を除いて全国を私も追いかけてきました。いつもいろんな方にお会いできて、それも楽しみでした。主催の皆さま、本当にお疲れ様でした。

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