「萩尾望都スケッチ画集I─「ポーの一族」と幻想世界─」が刊行

萩尾望都スケッチ画集I

2025年11月27日、新潮社から「萩尾望都スケッチ画集I─「ポーの一族」と幻想世界─」が刊行されます。この画集は『芸術新潮』2024年9月号「祝! 画業55周年 萩尾望都 スケッチブックから読み解く、創作のひみつ」の拡大版です。しかも「I」なので続刊があり、全3巻予定で、今回は「ポーの一族」を中心としたものです。

萩尾先生がデビュー前、学生の頃から描きためたスケッチブックは相当な数に上るとおもいます。スケッチブックにはプロット、キャラクター、セリフやコマ割りと、作品に至るまでのあらゆる過程が詰まっていて、まさに「天才の頭の中」という感じです。膨大な数のスケッチから編集者が「これは!」と感じたものを厳選し、それでも1冊に収まる量ではなくて、3巻構成という‥。今回は「ポーの一族」を中心として「ビアンカ」「花嫁をひろった男」「ゴールデンライラック」「ばらの花びん」「戯曲 半神」「イグアナの娘」「王妃マルゴ」を執筆していた当時のスケッチを中心に構成されています。

そのスケッチに萩尾先生がコメントを添えておられると思いますが、どのくらいの量なのかはわかりません。電子書籍も同時に刊行されるので、字が小さいと感じられたら電子書籍を買うこともできます。私はとりあえず紙の本から入って文字の大きさを見ますね(私も老眼なので‥笑)。

しかし、紙の本でイラスト集が、しかもスケッチが刊行されるなんて、そんなにあることではない‥と思うんですよね。萩尾ファンは幸運です。

秘蔵のスケッチブックが解き明かす、不朽の名作「ポーの一族」誕生の瞬間!
プロットからキャラクター造形、セリフ、コマ割りまで。デビュー前から近年に至る創作のひみつが克明に記された数多のスケッチブックから、より抜きの画を収録。唯一無二の美しき描線が織りなす、めくるめく萩尾ワールドの扉が開く。「ポーの一族」をはじめ、忘れがたい代表作の数々が誕生する、その瞬間が、いま明らかに……。

新潮社 2025.11.27 192ページ
ISBN978-4-10-399604-0

新潮社「萩尾望都スケッチ画集I」
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2026年春以降、以下のような続刊予定です。
II「11人いる!」とSF世界(仮)
III「トーマの心臓」とドラマ世界(仮)

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