『芸術新潮』9月号は「特集 萩尾望都―スケッチブックから読み解く、創作のひみつ」

2024年8月23日発売予定の『芸術新潮』9月号の特集は「祝!画業55周年 特集 萩尾望都―スケッチブックから読み解く、創作のひみつ」です。膨大な数の秘蔵のスケッチブックから初公開のページを中心に収録されるようです。
『芸術新潮』最新号目次および次号予告

萩尾先生のスケッチブックについては、これまでも「「ポーの一族」と萩尾望都の世界」(小学館 2019.12.20)の別冊付録に「萩尾望都の創作ノート」として公開されていました。また、「文藝別冊 萩尾望都」(河出書房新社 2010.5.14)にも一部収録されています。

また、「萩尾望都SF原画展」で「11人いる!」のプロットを目にされた方は大勢おられると思います。あれはまさに「天才の頭の中」といった感じでした。あんなふうにキャラクターの感情が動いている様をつくりあげていくのかと驚いた記憶があります。

萩尾先生がたくさんのアイディアをお持ちなことは以前講演会でお話されていました。「頭の中に100個くらいプロットをもっていて、年に10個ずつくらい新しく生まれてきて、10個ずつくらい孵化せず消えていくので、だいたい同じ数がある。その中から実際に作品になっていくものがある。」とおっしゃっていて、そういったアイディアがたくさん先生のスケッチブックの中に入っているのだろうなと思います。今回、膨大なスケッチブックからどんなイラストやプロットがピックアップされているのでしょうか?

また、新たに発掘された未完のSF作品もあるようです。「文藝別冊 萩尾望都」の中にデビュー前の「妖精」「サムが死んでいた」の2作が発掘され収録されていましたが、それ以外のものもあったんですね。

『芸術新潮』2019年7月号が「大特集・萩尾望都」だったので、実に5年ぶりに特集が組まれます。奇しくも2019年は萩尾先生の画業50周年、今年2024年は画業55周年の年になります。楽しみな企画です。

祝!画業55周年 特集・萩尾望都
スケッチブックから読み解く、創作のひみつ


イメージと言葉の、とめどない奔流!
デビュー前の未発表画、壮大なSF作品群、現在も連載中の「ポーの一族」――
さまざまなプロットやキャラクターのアイディアが書き記された
秘蔵のスケッチブック約200冊から、初公開のページを中心にご紹介します。
“少女マンガの神”の創造と想像の原点に触れる大特集にご期待ください。

「芸術新潮」2024年8月号予告ページより
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