田村由美先生のデビュー40周年を記念して、『月刊フラワーズ』2023年10月号萩尾望都先生との対談が掲載されました。田村先生と言えばいま「ミステリという勿れ」で大ブレイクされていますが、『別コミ』『フラワーズ』と小学館畑を歩んでこられた大ベテラン(最近ちょっと集英社に出張されてました)。「BASARA」「7 Seeds」と長編のヒット作がありますが、短編も多い。そしてまた今回も大ヒット作となります。
田村先生と萩尾先生の出会いは2014年の『フラワーズ』創刊15周年記念イベントが開催された越谷レイクタウンでのことでした。穂村先生との対談を終えた萩尾先生に、田村先生から花束を贈られたのを覚えています。
今回の対談は「初」ということになりますが、4段組なのに全部で9ページもあります。すごい!ボリュームといい内容の濃さといい、たいへん素晴らしい対談になりました。田村先生のお祝いの対談なのに、ずっと田村先生が萩尾作品の素晴らしさを語っています。一流の漫画家が見た萩尾望都作品の分析という内容がいい。それにしても田村先生、嬉しそうにお話されています。
萩尾先生の作品を最初に見たときに、2次元の平面はずなのにその周囲に空間が広がっている。展開がある。まさに映像なんですよね(私は「秋の旅」でした)。びっくりしました。こんな漫画が存在するのかと。田村先生の「画面に水分がある」は至言だなと思いました。詳しいことは本文読んでください。
どうやらこの長さでさらにまだあるようで「田村由美デビュー40周年記念本 KALEIDOSCOPE」に収録される予定だそうです。予約しました。
『月刊フラワーズ』2023年10月号
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(追記)2023年9月9日
「田村由美デビュー40周年記念本 KALEIDOSCOPE」の田村由美先生と萩尾先生との対談記事ですが、『月刊フラワーズ』2023年10月号掲載分に次のような追加があります。
「制作のプロセス」
「表情について」
「インプット法」
「注目のカルチャー」の4項目
最後の方に田村先生から萩尾先生への質問がまだ続いています。
雑誌もかなりの量ですが、まだあったということを確認しました。買ってよかった!
p188~205 2023.9.13 小学館 ISBN978-4-09-179424-6
(追記)2023年9月17日
この対談の冒頭にあった「11人いる!」の連載開始前の予告が「11人いる?」になっていたという件。私は知らなかったのですが、切り抜きのイラスト画像を送ってくださいました。今回の対談で、単なる誤植であることが判明したわけですが。